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陰謀論の矛盾

陰謀 世界

2018/03/14 陰謀論の矛盾

【赤色とは限らない】

サンタクロースの衣装と言えば、真っ赤な色を思い浮かべますが、これがコカ・コーラ社が独自にデザインした姿だというのは、すでに有名な話です。自社のコーポレートカラーをサンタクロースの衣装に結びつけて宣伝に使ったという話です。サンタクロースのこの姿は、もう世界中で有名です。

 

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これはある意味で、大成功している「陰謀」と言えるかもしれません。この例は平和的で耳に心地の良い「陰謀論」ですが、世界にはちょっと聞きたくないと思える陰謀論もありますよね。今回はそれについて考えてみます。

 

【911陰謀説の根拠】

アメリカで大事件となった「911テロ事件」。今更ですが、これにも陰謀論があるのはご存知かと思います。政府による自作自演であった、というもの。

 

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その根拠は、
1・事前にビルの崩壊を知らされていた人物がいた。
2・飛行機によるペンタゴン突入は不可能。
3・報せを聞いたブッシュ大統領が、7分間何も行動しなかった。

 

などなど、です。そして、あるブログには陰謀論についてこう書いてありました。「米国民3人に1人が陰謀説を支持」意外と多いな、と思いました。でも――。ここであげたことは、陰謀論の根拠としては薄いと思われます。これらに異議を突きつけてみたいと思います。

 



【根拠が、根拠たり得ていない】

根拠1「事前にビルの崩壊を知らされていた人物がいた」僕の読んだ記事によれば、報せを受けていた人物というのはポール・ニューロップ・ラムスセンという人です。デンマークの元首相だそうです。

 

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しかし、彼に報せをもたらせたのが誰なのか、ということは不明です。インタビューの中でそう語ったのだそうですが、もし「政府の自演説」を本当とするならば、この人物は報せがあったことを語ることでアメリカを敵に回すことになります。そんな危険を冒す理由がわかりません。

 

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根拠2「飛行機によるペンタゴン突入は不可能」なんでも、被害を受けた場所の幅が、突入したとされる飛行機の両翼の広さよりも狭いのだそうです。確かに変ですけど、それは両翼部分まで水平に突入した、と仮定した場合の話です。先端部分だけが突っ込んだのかもしれないし、縦になって、半ば損傷しながら突っ込んだのかもしれません。

 

根拠3「報せを聞いたブッシュ大統領が、7分間何も行動しなかった」2機目の飛行機がビルに突入したあと、ブッシュ大統領は離れた場所の小学校で行われていた「朗読の会」に出席していたのだそうです。2機目突入の報せを耳打ちによって受けた大統領は、7分間何の行動も起こさなかったというのです。

 

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ちなみに、1機目突入の報せは、小学校へ到着する前に車の中で受けていたのだそうですが、当日、大統領の取材をしていたテレビリポーターは、その時の大統領の様子を「表情も穏やかで何事もなかったような顔をしていた」と語っているそうです。

 

でも、これってそんなに不自然じゃないと思うんです。いざという時に上の人間がおたおたしていたら、下の人間は不安になるし、下手な手を打てば要らない混乱を招くことにもなりかねないわけです。「平静を装う」というのは、上に立つ人間としては当然取るべき態度とも言えます。

 

また、行動を起こせなかった「7分間」についても、「何もしなった」というのは事実かもしれませんが、もしかしたらどう対処するのかを練っていたのかもしれません。あれだけのテロ(?)ですから、即座に行動をとるのは、いかに大統領といえども難しいでしょう。しかも世界的に報道されるような大事件だったわけですし。

 

陰謀論支持率  はじめにも書いたとおり、「米国民の3人に1人が陰謀論を支持」しているのだそうですが、まず数字を見ると、おおよそ30%と低めです。さらに「支持」という言葉が使われていますが、実際の内容は「何らかの陰謀があるのではないかと思う」という曖昧な文言です。

 

完全に陰謀だ、と言い切っている人の数はさらに低いでしょう。もっと言うなら、「支持率」の高さは証拠にはなりえません。喩え100%の支持率だったとしても、「そう信じられている」というだけであって、「それが事実だ」ということにはなりません。

 

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僕が見た限りの「根拠」は、ほとんど「根拠」としての機能を果たしていないように思えて仕方がありません。もちろん僕が見たのはほんの一部ですし、見方も浅いので、僕の反論にも甘い部分はたくさんあると思います。なので、もっときちんと調べればいろいろと分かってくることがあるかもしれません。でも、仮に陰謀が本当であったとしても、僕はそれはそれでおかしな話になってくると思うんです。

 



 

【陰謀返しの術】

911以前にも陰謀論というのはたくさんあります。それも世界中に。日本による真珠湾攻撃も、誘発させたのはアメリカ側だという説があります。日航機墜落事故にも陰謀説があります。ダイアナ妃の「事故死」にも陰謀論が強く囁かれています。

 

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つまり「何か」大きなことがあると、だいたい「陰謀論」というのは持ちあがってくるわけです。そして一部の報道関係者から、深くその真相を追求されたりなんかもします。

 

もし陰謀論が「本当」だとしたら、損をするのは陰謀を実行した本人なわけです。そういう「損」をしてまで、誰の目にもつくような大きな事態を引き起こすことにメリットがあるとは思えません。

 

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少し突飛な考えかも知れませんが、本当に911がテロだったとしたら、そして、その目的が単なる「物理的な攻撃」ではなく「アメリカ政府へ疑念を抱かせる」ことだったとしたら、それについては「成功」しているかもしれません。あれは○○による陰謀だ、と信じている人は、そう信じられるように仕向けられているのかもしれません。まさしく「陰謀返し」です。ところが――。

 

【逆・陰謀返しの術】

ある対象の印象を悪化させるために、「本当に事件を起こす人たち」が敵にいると想定してみます。そして、そういう人たちの存在を少しだけ信じている人たちがいるとします。その場合「本当に事件を起こす人たち」の印象を悪くするために、「本当に自作自演の事件」を起こすことも考えられます。

 

「自作自演の事件」を起こせば、「本当に事件を起こす人たち」が悪さをした、と思い込ませることができます。さらに――。

 

【反・逆陰謀返しの術】

逆・陰謀返しを利用すれば、「本当の事件」を偽物っぽく起こすことで、「本当の事件を起こす人たち」の意図は達成できます。さらにそれを利用すれば――。もうややこしくて意味が分からないですね。

 



 

【証拠を疑う必要性】

日本において、袴田事件というのがありました。現在のところ、被告は「無罪」を勝ち取って釈放されているようですが、冤罪を着せられていた袴田氏が自由を奪われた時間は実に48年にものぼります。

 

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この事件で袴田氏が釈放された時、テレビでコメンテーターがこんなことを言っていました。「証拠を公平に判断することが大切」当たり前ですよね。当たり前すぎて、それが出来ていなかったという事実が怖すぎます。

 

みんなが当たり前だと思っていること、逆に非常識だと思うことを、根拠の段階から疑ってみる力というのは絶対に必要です。

 

人間の命を、社会全体を、大げさにいえば世界中の運命だって左右することになりかねないからです。

【赤いサンタクロースの秘密】

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そこでサンタクロースの服が赤い理由に目を向けてみます。それは、コカ・コーラ社が、自社の色と関連付けて宣伝するためだという話をしましたが、これについて疑いを持っている人は、世界にどれほどいるでしょうか。

 

それは分かりませんが、もし信じているとしたら、あるいは疑っているとしたら、その根拠はなんでしょう。その根拠は、根拠として機能しているでしょうか。どこまで疑えば、「真実」は見えてくるんでしょう?-「仮説」や「○○論」というのを見るたびに、僕はそれが気になって仕方がありません。